Serverless、イミュータブルデータモデル、PolyForm、ホラクラシー。

読んだ記事

www.slideshare.net

Serverless周りはしばらく追っていなかったので、最近の情報を知りたいと思って読んでいた。とはいえ2年前の記事であり更に事情は変わっている可能性はあるが、それでも自分の把握している状況よりは新しくよく整理されている資料で大変有り難い。

Firebaseがエコシステムを強化してFaaSもLambda一強から多少情勢が動いている印象ではあったけれど、標準化の動きがあるのは非常に望ましいと思う。ベンダロックインしない世界が早くきてほしい。とはいえ2021年現在でもまだ状況が大きく変わっていないところを見るになかなか難しい感じもあるのだろうなあ。

インフラ周りは整備が進んでいるものの、全体としては停滞気味というか Why the Serverless Revolution Has Stalled などという記事も出ていたりしてなんとも。

個人的に調べたかったのはServerless全体の動向というよりはフレームワークのトレンドではあったのだけれど、すぐに代替ソリューションに取って代わられると思っていたServerless Frameworkが未だにというか逆に主流になっているような雰囲気でもあり、安心して使ってよいのかよく分からないまま再入門するのであった。

scrapbox.io

設計周りの考え方を最近アップデートしていなかったけれど、そう大きな(自分の中での)パラダイムシフトなど起こらない想定でいて衝撃を受けた。

どちらかというと、これまで迷いながら間違ってきた部分が明確に正しい理屈でもって否定してもらえたという気持ちで、ここまで綺麗に文章化されたデータモデリング手法は初めて見たので感動があった。しかし全体把握が容易なレベルでの小〜中規模アプリケーションでどこまで厳密にモデリングするかという悩みは未だに残ってしまうところで、結局地獄を見ているのは小規模から始まったシステムが経年で肥大化した結果なのだよなあ。

リソースの世代管理でバージョンタグ付けの例があったが、類似の状況としてイベントトリガではなくあらかじめ指定された期間によって適用されるバージョンが差し替わるような仕様で、うまくバージョンを付け替えていくにはどうすればよいのか迷っていてこれについては読んでも解決がみえていない。Materialized Viewがあれば対応できるというのはまあありそうだがMySQLでやりたいのであるが…。

tech.bitbank.cc

一般的なOSSライセンスやAWSOSS企業との問題くらいまでは把握していたが(これをStrip-miningを呼ぶのは知らなかった)、OSSから外れた新しいライセンスや独自ライセンスの誕生など状況は混沌としていそう。

記事ではPolyFormと呼ばれるCreative Commonsライクなライセンスが紹介されておりなるほど感はあるけれど、そもそもとしてオープンソースの定義に対する課題を解決するものではないので軸が違いすぎるとは思った。個人としては、ソフトウェア配布などはNYSLなどを採用していたし最低限の著作権だけは主張しつつ利用側が分かりやすければ後はどうでもというスタンスではあったので、その辺りに近しい汎用ライセンスとして共通のものが生まれるのは便利ではあるのかもしれない。

blog.h13i32maru.jp

これまで考えてきた組織の作り方と全く異なる概念で理解するのに苦労している。

ホラクラシーというものを知らなかったので、そこから勉強しなおしている。人からロールへ、暗黙のルールではなく明文化された憲法とガバナンスというところはなんとなくイメージできるものの、それでどのように組織を運用できるのかの具体的な形に結びついていない。

最後まで読んでもどのようにこの運用が成立するのか分からなかったので、もう少し学びを積んでから再読したいなあ。

マネージャ時代は組織論についていろいろと考え試しては失敗して現在は管理職から退いているが、様々な文献を漁っても今のところ自分の中では良い組織を作るにはまず良い人材で集めることだという身も蓋もない結論になっており、組織を育てるという観点では絶望感が否めない。

しかし、Ubieの人事評価についての記事「人事評価は不毛?〜評価なしで100名の壁を超えたUbieの事例〜|sonopy@Ubie Discovery|note」を読んでも、この人事制度でも成立する人材のみで組織されているから問題がないという流れになっており、結局のところ途中で組織を立て直すことなどできないのだろうか。迷走はまだ続きそう。